冬の命綱『チョーク』


 若い人を乗せたときに,「これは?」と尋ねられるものの一つにこの「チョーク」があります。
 昭和50年代までは,オートリターン式ながら,一応チョークというのがついている車もありました。
 しかし,今時チョークなんてバイクにもついてないので,最近の車はチョークがない,チョークという装備を必要としないくらいエンジンが立派に進化した,と思っているようです。(実際には,寒冷時の始動で,コンピュータが濃い混合気をおくって,チョークの働きを代行したりしているにすぎません。すっぴんの状態での始動では,バッテリーがいくつあっても足りないでしょう。)
 それほど,なじみの薄くなったチョークですが,我が箱スカには,当然手動のチョークがついています。
 ダッシュボード下に,「マス」の字ににたマークがついたつまみがあります。(写真)これが,始動時に使うチョークです。(混合気を濃くして,エンジンが冷たいときの始動をよくする装置です。)

愛するGT−Xのチョークは,途中で二つに分かれ,ツインのキャブに1本ずつつながっています。そして,右に回すと固定できるような構造になっています。
暖機運転をじっくりすればいいのですが,その余裕がないときには,チョークを引いたまま,なだめなだめ,走り出します。
エンジンがスムーズにアイドリングすることができる回転数を水温計の針の位置や外気温を考えて,徐々にチョークを戻していきます。
セルが動かなくなっても,押し掛けしたり,坂道で自力始動したりできますが,チョークがいってしまうと,キャブの吸い込み口を手でチョーキングしたりして始動させるはめになります。冬の命綱と言っていいほど,ハコスカにも欠かせないチョークなんです。

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