My cars history@


 親に内緒で最初に買った車は,初代(というか,当時は二代目は出ていなかった)ホンダライフ360DX(よく見るといわゆるシングルナンバー付き)

 長崎市内のホンダの軽をたくさん扱っていた店で,一番安い物でカーステレオが着いている車を選んだ。値段は,2年車検付きで9万円。諸費用入れて乗り出しで10数万ですむ恐ろしい買い物だった。
 このときほど「安物買いの銭失い」という言葉をしみじみとかみしめたことはない。
 買って数日経った頃に,ボンネットから煙が・・・・ こんな狭いエンジンルームでたばこ吸うやつなんかおらんワイと思って開けてみると,ハーネスからもくもくあがっている。買っていきなりショートか。
 ホンダ系列の整備工場に牽引しに来てもらい,中古ハーネスをあてがう。
 季節はやがて冬に。チョークを引いてかけなくてはいけない季節が近づいてくると,バッテリー上がりは日常茶飯事。幸い,駐車スペースが道路へ出るまでちょっと下りになっているので,迷わず毎回マニュアル始動(押しガケ)をする。もちろん,ドアを開いて,右足で地面を蹴って左足はクラッチ踏んで・・・・
 バイクの時にもやったことがあるので,自分にとってはそんなに抵抗のない始動方法だったけど,自動車で一人押しガケをしていると,回りの者は不思議そうに見守っていた。マニュアルシフトばんざい。

 DXグレードは鍵穴が運転席ドアにしかないため,一度押しがけができるようにとの理由で,道路の右側に寄せて駐車する羽目になったことがあった。長崎の道は狭いので,車体をガードレールぎりぎりまで寄せて駐める。降りるときは,助手席から出て,室内のノブをロックして,取っ手を引き上げて閉めてバッチリ。
 用事が済んで(麻雀か何かだったっけ?)車に乗ろうとすると,助手席側のドアに鍵穴がない。運転席の鍵穴を使うしかない。崖っぷちになったガードレールの外側を通って,鍵を開ける。ところが,ドアが開かない。車体との隙間は10cm程度。腕はかろうじて入るが,ローラーにしかれたトムとジェリーのトムか一反もめんでもない限り入れないほどのスペース。Lサイズの私の頭などが入るわけがない。崖っぷちのガードレールにしがみついて,腕を思いっきり伸ばして,かろうじて指先が届くウインドレギュレターを回すしかない。レギュレターがこっち側にある時はいいけど,向こう側に回っていったときは「もーー腕のちぎるっばい」というぐらい伸ばしながら何とか回そうとする。汗だくになって一回転,また一回転・・・
 ガラスが腕のはいる広さほどやっとの思いで開く。ガラスの降りた隙間から腕を入れ直してクルクルクル。
 全開になったガラス窓から乗り込んで無事に帰路につくことができた。この時,心底痛感。DXじゃなく,スーパーDXにしておけばよかった・・・・・

 この車とも1年足らずのつきあい。攻略法のあるパチンコで貯金が貯まると,悲願のクーラー付き車と走りとかっこいいスタイリングを手に入れるために,2台目 SUZUKI「セルボ CX−G」へと乗り換えることになる。

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