弘法穴
      
   徳山村門入の八幡神社文明8年金鼓銘*1に美濃国門丹生と刻するを見る。
  丹生すなわち壬生か この地方にもその一族移り居住せしものなるべし。
  と揖斐郡誌に見える。
   「丹生の研究」の中で松田寿男氏は丹生あるいは壬生と言う地名が「入」
  の一字に簡略される例として、門入と美濃国池田郡の壬生を取り上げてい
  る。また徳山鉱山を」視察した矢嶋澄作策教授は「日本水銀鉱床の分布に
  ついて」の中に、その所在地「門入・戸入」と言う字名に含まれている入
  字を丹生の転略化と推測し、同鉱山の水銀鉱の旧坑道を門入の古老は、弘
  法穴と称している事をあげて、弘法大師の流れを汲む真言宗一派との関連
  を示す一例としている。
   このように徳山村一帯が水銀地帯である事から昔から朱砂の採掘者が入
  り込み、これを壬生郷と呼んだと考えられる。これらの事から池田郡壬生
  郷に丹生氏の進出があったと考えられている。
                                               <徳山村誌より引用>
  
  *1: 門入の八幡神社の鰐口(鈴)に「文明八年門丹生」と刻印 
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