My cars historyH


 9台目にしてたどり着いたのは,走りと快適装備を両立したトヨタ コロナマークUグランデ ツインカム24 4ドアHTだった。
 オートエアコンやいろいろ付いたシート。通常のグランデよりは堅いながらもいい乗り心地。珍しい5MTなので,引っ張りたいときはガンガン回して,エコラン時にはせこせこシフトアップしていく。純正のステレオをそのまま使ったのも,この車が初めてだった。とりあえずドルビー付きのカセット,FMも聞けるラジオが標準装備で,そんなに音も悪くない。で,オリジナルなままのコクピットで乗ることにした。ただ,ステアリングだけはMOMOのウッドに換えてじじ臭さを減らす努力をした。アルミは社外品が付いていたのでそのまま乗る。さすがトヨタの人気車種だけあって,大きな不満は何もないように造られている。ただ,年数が経っていたことと10万kmを過ぎる頃になったので,電装系を中心にプチトラブルに見舞われることたびたび。一番変だったのは水温計。突然どんどんあがり続けて警告灯が点くまでメーターが上がっていく。あわててエンジンルームを開けてみると・・・・ 別に普通の状態で,淡々とエンジンは回っている。
 ディーラーにきいてみると,「ときどきあるデジタルメーターの故障の一つ」ということ。
 センサーユニットを交換して落ち着くようになった。燃料計もさっきまでこのメモりまで入ってたのに,車降りて次エンジンをかけたときには,何目盛りか減ってしまってて焦ったときもあった。
 ま,メーターなどはアナログに限るのだ。

 快適さとそこそこの速さを手に入れた私の心は,しばらく充ちていた。暇なときには車の写真を撮ったりして,かわいがっていたが,また沸々と想いがわいてくることになる。
 ハコスカを売った後も,旧車雑誌を読み続けていたことも原因の一つだが,古い車とすれ違うたびに,ついついふり返ってしまう。そんな日が続いていた。
 「んんんんん,何かが足りない・・・何かが・・・」そんなこと考えながら,世の中を見回してみると,いわゆる旧車ブームなるもので,ハコスカであれば錆びていようがなんだろうが値段がつくという状態だった。 特にHTに関しては,100万以下では部品取り以外にはお目にかかれないような状態だった。何年か前に70万円で極上車を手に入れたことがはるか昔の幻のように思える状況だった。
 このままでは,まともな車はどんどん少なくなってしまう。値段も上がっていくかもしれないし・・・  今度の車検切れで,思い切ってまたハコスカを買い直そう!!! いつしか,あの日のまぶしい記憶をもう一度実現しようと,心の中でハコスカ再購入を決めたのだった。
 それからというもの,時間がある週末のたびに,ハコスカ探し放浪の旅に出かけた。今日は県内。今日は佐賀。明日は福岡。次は北九州。今回は思い切って鹿児島まで。南の方はけっこう扱う店があるので,次の週は宮崎まで。良さそうな車があったので,もう一度鹿児島宮崎へ・・ 雑誌でなかなかのものがあったので,今度は北九州・・・・
 そんな日々が続いていた。計算してみると,ハコスカ探し放浪の旅でゆうに5000kmほど走った計算になる。高速代ガソリン代その他でけっこうな出費だ。ある時は,次の日の仕事に備えて,鹿児島から4時間かからずに帰ってきたこともある。全線高速が通っていなかった頃の話なので,けっこうがんばってたみたい・・・ しかし,さすがマークU,5・6百キロ走っても,思ったよりも疲れないのは感心。
 しかし,探せども探せども最初に買ったようなハコスカには一台とも出会わずじまい。錆がひどかったり,改悪で素人目に見ても明らかに程度が悪かったり,内装がぼろぼろだったり,欠品だらけだったり・・・
 私としては,あのときの感動をもう一度ということで,サーフィンラインの残っているHTGT−X一点狙いで考えていたので,なかなか見つからなかった。
 そんなある日,やっとまともに見えるGTXに出会った。場所は北九州。通うこと2回。見極めて商談を煮詰めて,ついに購入に踏み切った。マークU君は,知人のお父さんの足車となって安くで引き取ってもらった。ハコスカ探し放浪の旅に文句一ついわずにつきあってくれたマークUくんに感謝しつつ,二代目ハコスカGTX,通算10台目の車に乗り換えたのが,1992年12月。納車の日は,奇しくも12月25日。自分へのクリスマスプレゼントとなり,その日からのつきあいになっている。
 幸い,ほどほど田舎なここ佐世保は,まだナンバーは55のまま続いていた。しかし,シングルナンバーもあることから,払い出し年数はかなり経っている。ひらがなは「ラ行」まで来ていた。納車されてみると,さいごの「ろ」6千番台の後半。あと数ヶ月遅かったら間違いなく「56」ナンバーになっていた。この時期に購入する頃ができたのは,ラッキーだったともいえる。
 この車は,最初のハコスカから得た数々の教訓,乗り換えまくった8年間の反省から,大切に乗られることになった。そして気がつくと,14年以上のつきあい。走行距離は13万km以上。いつの間にか,趣味が高じてこんなHPまで作ることになったのだ。
 製造後35年が経とうとしている2代目ハコスカGTX。状況が許す限り,これからも乗り続けていくつもりだぁーー。【終わり 2006現在】

納車の日1992,12,25

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