ワイヤーの作り方

お待たせしました
ラビット、ピジョンオーナーのほとんど皆さんは、ワイヤーで苦労をした経験が、あると思います。

「えっ、ワイヤーって作れるの?特殊な治具や、装置が必要で難しいんじゃない?」と思っているアナタ

ワイヤーを作成するのは、簡単!使う物も特別な物じゃないし、部材の入手も苦労しません。
ぜひトライしてみて下さい!

今回はS301Aの、スロットルワイヤーを例に、説明していきます。

ワイヤー材料 用意するのは、オリジナルより長いワイヤー
ワイヤー径は、S301の場合下表の通りです。
アウター径
インナー径
スロットルワイヤー
5ミリ
1ミリ
シフトワイヤー
5ミリ
1.5ミリ
Fブレーキ、クラッチワイヤー
5.8ミリ
2ミリ

私が用意したのは、解体軽自動車のリヤゲートワイヤー(5ミリ-1.5ミリ)とフューエルリッドオープンワイヤー(プラスティックアウター-1ミリインナー)。これを組み合わせて使いました。
ホームセンターの自転車コーナー等でも、入手できるでしょう。(ただし、自転車用は、1ミリと1.5ミリのサイズがあるのでワイヤー径に注意してください。)

あと用意するのは、ペンチ類ヤスリドリル錐半田ごて半田ペーストノギス(ものさしでも可)と100円ライターです。

長さ計測 まず、アウターとインナーの長さの差を測っておきます。

この場合77ミリでした。メモをとっておきましょう。

済んだら、インナーをカットした後抜き取ります。

ワイヤーキャップ取り外し アウターワイヤーのキャップを取り外します。

ここで登場するのが、100円ライター!

はずし方は、キャップを軽くあぶる事4〜5秒

ワイヤーキャップ取り外し2 冷えないうちにすばやく、ラジオペンチ等で抜き取れば、簡単に取れます。

はずしたら、内側の角をヤスリ等で面取りしておきます。

ワイヤーキャップ取り付け アウターを所定の長さ(S301Aのスロットルは、161.5センチ)に、ペンチ等でカットし、切り口をヤスリなどで整えておきます。

(インナーワイヤーが干渉しない事)

さきほどの、キャップを差し込みます。(入るところまででよい)

ワイヤーキャップ取り付け2 ふたたび、100円ライターで軽く4〜5秒あぶります。

あぶり過ぎると、ビニール皮膜が軟化し過ぎて、めくれてしまい上手くいきません。

ワイヤーキャップ取り付け3 冷えないうちに、手にもったライターを使うなどして、キャップを押し込みます。

まず、不要になったワイヤーで、何回か練習すればコツがつかめるでしょう。

ワイヤーアウター完了 と言う事で、アウターは完成。

特殊なカシメ道具を使わないでも、簡単でしょ。

インナーワイヤータイコ取り外し 次は、インナーワイヤーの作成

まず、タイコをはずします。半田ごてをあて、半田が溶けてきたらラジオペンチ等で引き抜きます。

ブレーキ、クラッチ、シフトワイヤーのタイコは、引き抜く前に一度押し込み、スリットに沿って曲げてある部分をカットしてから引き抜きます。
ワイヤーをカットする時は、ワイヤーカッターを使った方が切断面が荒れないので、いいでしょう。

ワイヤータイコ キャブレター側も同様にして、はずします。

タイコがない場合は、真鍮棒を寸切りにして作ります。

ワイヤータイコ前処理 ワイヤーの通る穴に残った、ハンダを錐で取り除きます。

当然ながら、錐の大きさ=ワイヤー径

ハンダは、柔らかいですからドリルを使わないでも(かえって危険)、ピンバイスに錐をくわえて、コリコリやればすぐに取れます。

タイコ取り付け1 キャブレター側のタイコをつけます。

手順は、まずワイヤー汚れを取り、ハンダペーストをつけます。

タイコにワイヤーを通します。タイコの穴にテーパーの付いたほう(ハンダ溜まり)が、外側になります。

はんだをつけます。タイコの裏側(下側)まで、ハンダが染み込んだらOK

タイコ取り付け2 このときタイコの上面より、ほんの少し(0.5ミリぐらい)ワイヤーがっ突き出るようにし、はんだを盛り上げるようにすると、GOODです。
タイコ取り付け3 先に、測っておいたところで、タイコを合わせ、余分な長さをCutします
タイコ取り付け4 キャブレター側のタイコと同様に、ハンダ付けします。

余分なハンダをヤスリで除去して完成

シフト及びブレーキ用は、タイコに通した後、タイコのスリットに合わせワイヤーの先を二方に分け、スリットに埋め込むようにしてハンダ付けします。

ワイヤー完成 いかがですか、そんなに特殊な治具工具もいらないし、

ほんとに、簡単ですよ、一度トライしてみてください。


※ご注意

ブレーキ用として作成する場合、ホームセンター等で売ってあるステンレス製の撚り線の物(ドラム巻きの切り売りしてあるヤツ)は、絶対に不可です。ワイヤー自体にコシ(張り)がなく、結果として切れやすい為です。
以前試された方より、2000〜2500Km走行後で断線し、ブレーキが利かずに事故に遭ったとアドバイス頂きました。
また、自分の作業に自信のない人、及び、万一事故等のトラブルが発生した場合、自分の責任に於いて処理できない人は、正規の物を使ってください。
もし事故等のトラブルが発生しても、当方は一切責任を負いませんので悪しからずご了承ください。


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