スズキCV1がやってきた!
久しぶりにレストア患者の御来所です。今回の患者はスズキCV1。スズキ自動車が1981〜1985年の4年間に約100台程しか生産しなかったレアな原付ミニカーなのです。

今からさかのぼる事40数年前、海外のマイクロカーを模して原付スクーターをベースに多くの車両が出現しました。最初のころはスクーターのフレームをそのままに前輪部分を2輪に改造し、グラスファイバー製のボディーをかぶせるといったものでした。スクーターのバーハンドルにスピードメーター、ブレーキはハンドブレーキのままで、どこかベースのスクーターの面影を感じるものでした。そんな原付カーは原付のフレーム、原付の運転操作を通すことで原付ナンバーを取得し得たのです。その手軽さが受けたことで原付カーは徐々に世に広まっていきました。

そんな頃1981年スズキが世に送り出したのがCV1でした。自動車メーカーのプライドと意地でしょうか、本気でこのCV1を作り上げたのです。ハンドルは自動車と同じ丸ハンドル。ブレーキも足踏み式の本格的な油圧の4輪ドラムブレーキ。それはもう原付バイクの域を超え4輪自動車そのものでした。価格も当時30万円と破格のものでした。
しかし、このような車両をペーパーテストだけで実地試験もなく取得できる原付免許取り立ての人が、果たして安全に乗りこなせるのか?という疑問の声が上がりました。当然のことですよね。このことを受けて国は現行のごとく普通免許以上の所持者に運転を限定することとしたのです。ま、その代わり最高速度も原付の30kmから60kmへ…

このように鮮烈なデビューをし、免許制度さえも変更せしめたCV1ですが、この制度変更で手軽さというメリットを失ったことに失望したのか、スズキは1985年にあっさりと生産終了してしまいます。わずか4年100台という生産でした。

こんな歴史的背景を持った希少な車両が、我が家にやってきたのだからもう大興奮です。早速問診してみましょうか。


まずは外観から
右のサイドウィンドウは焼けてしまってスモークに…
おまけに熱でぐにゃぐにゃ
リアウィンドーは、オリジナルのビニール張りからストライプの入ったアクリル板へ…
もちろん元に戻しますから、さっそく引っぺがしました


ボディーのあちこちも亀裂やら欠損やらのオンパレード。
まぁ、錆穴じゃないのがせめてもの救い。

ルーフとサイドウィンドウの間にはリベット止めされたプレートが…
どうやらサイドウィンドウを作り替えた際空いた隙間をふさいだ模様。
(オリジナルはルーフに沿うように曲面をしているらしい)

最大の問題はエンジン。
シリンダーヘッドもキャブもない!
ファンシュラウドもないし、
なぜかVベルトプーリーが…???

上から見るとインマニとリードバルブがあるべきところには、謎のアルミ板のフタが…???

前からのぞいてみると、シリンダーフィンの上部は削り取られている。変速ベルトが収まっているカバーは、破損したのだろうか、修理した痕が。
後に分かったのだが、クランクを回しても動かないと思っていたピストンヘッドは、銅板でフタがしてあるだけでした。ピストンも入ってないしシリンダーもガリガリ
如何するべ〜(悩)

室内はこんな感じ、
チェックのフロアシートが可愛いですね〜
ハンドルは割れあり。シートはシミだらけ〜…
でも目立ったところに破れが無いのが救い。

シフトも破損したのだろうか、改造されている。

リアトレイのメンテナンスホールは、切り取られて広げられている(涙)
おかげで作業はしやすいけどね(笑)

気を取り直して洗車の図。
洗ってみると意外ときれい!(嬉)

運転席からの眺め。座ってみると思ったほど狭さは感じない。
さあ、このウィンドウの外の景色が動くのはいったい何時になるのか!

ざっと見たところでも、問題点は数え切れず。でも完成した時の達成感を夢に描いてボチボチやっていきます。
レストアのもようはブログ「卯作羽人のレストア日記」http://usahato-blog.seesaa.net/にアップしていきます。

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