【水道の源泉】 飲料水やその他の生活用水を得るため、トチナクボを水源地として、ここから 木製および竹の樋をつなぎ合わせて集落の中央まで水をひき、そこへ設けた水槽 に溜め、その水槽から桶を担いで各家庭へ運んだり、そこで野菜等の洗い物をし た。このため炊事・洗濯は女子にとっては、かなりの重労働であった。 また以前は、杉山には川はなく水が無いために、各家に防火のためドボという 水溜があった。 当時の杉山は20戸で人口、百余名の水を賄う必要があった。 (忘れまじ杉山の歴史_大山孝男著より)
【村移転の理由】 口伝ではあるも移転の主因は落石による危険を避ける為だとのことである。 事実、廃村付近の古木には、根元から2〜3mの山側の幹に、落石がつけた痛 々しい傷が、その凄さを示している。 もとの湯谷村は谷の凹地にあり、落石の銀座通りだったと言うわけであった。 湯谷村は、現在の杉山から約50m下の場所にあった。 (河野村史より)